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2024.07.31

森のギャラリー07月森林管理のひとこま

夏の三戸山林

いつの間にかセミの声が聞こえ始め、季節はすっかり夏となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。今回は夏の三戸山林と長島山林事務所の様子をお伝えします。

○三戸山林について


三重県にある長島山林事務所管轄の三戸山林は林内に三戸川の流域があり、その川の名前に因み「三戸山林」と呼ばれています。この山林は人工林が約8割あり、そのうちの約8割がヒノキの人工林となっていることが特徴です。またシカの食害や自然災害の被害が多く、特に植栽した苗木がまだ小さい時期はシカの食害が多く発生します。
シカはヒノキの苗木の新芽を食べることが多く、特に苗木の頂端部の芽を食べてしまうことが多いそうです。頂端部以外の新芽は多少食べられたとしても苗木の成長への影響は少ないのですが、頂端部を食べられてしまった苗木は成長時に葉が横に広がってしまい、盆栽のような形になってしまいます。下は実際に被害にあったヒノキの苗木の写真です。左が頂端部をシカに食べられた苗木、右が通常の苗木になります。

  

○下刈り作業の様子


 今の時期の山林では「下刈り」の作業が行われていました。下刈りとは、植栽した苗木の成長を阻害する雑草木を刈り払う作業であり、雑草木の成長が一番旺盛な夏に行われます。炎天下の中、急傾斜地での作業は、ケガや熱中症のリスクも高い作業です。一方下刈りには苗木の成長を促す目的があり、苗木を育てる上で重要な作業となっています。


熱中症対策をしっかり行いながら作業をされている様子でした。今後も一層注意し、安全に業務を行って参りたいと思います。

また今回伺った際、長島山林事務所は事務所の新築工事がされていました。前の事務所で使われていた建築材(古材)が新しい事務所の梁として使われ、他の構造材にも社有林から出た材が多く用いられているそうです。完成が楽しみですね!

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