2023.07.31
森のギャラリー
今回は、伐採した木を運搬する前の最後の仕事である丸太検知作業をご紹介します。
間伐や皆伐作業で、伐採された木は土場と呼ばれる丸太を集積するための場所に運ばれます。ここで様々な仕様(用途・長さ)に合せて木を切り、仕様ごとに分別した丸太を機械で積んでいきます。積まれた丸太を椪と言います。
寸面書き作業は、丸太の木口(丸太の断面)に樹皮を除いた直径(径級)を測りチョークで書き込んでいきます。寸面書きには幾つかの決まりがあります。木口のうち木の根元に近かった太い部分を元口、逆に先端に近かった細い部分を末口と言い、径級を書くのは末口側になります。木口は綺麗な円形ばかりではなく、楕円形など様々な形をしているので基本的には最小径を採用します。また径級14㎝までは1㎝刻み、14㎝以上は2㎝刻みという書き方になります。
ちなみに夏は暑いので硬質チョーク、寒い冬には軟質チョークを使用しています。北海道の冬の寸面書きは、木口が凍っているのに加え手が悴み大変な作業ですが、多い時は1日千本程度することも!
寸面書きが終われば、いよいよ丸太検知作業。寸面書きをした丸太の径級を1人が読み上げ、もう1人が野帳に記録していきます。最終的に事務所で野帳の記録を集計し、伐採された丸太の材積がわかります。今は径級を読み上げると音声が認識され記録していくソフトも開発され、実際に使用している事務所もあります。
丸太の仕様は、合板材・用材・バイオマス発電向けの原料材など様々ですが、特に合板材や用材用の丸太は、長さが足りているか、腐れ・大節・曲がりがないかなど同時に確認していきます。販売先には安定供給と品質の両方が求められるので、運搬前のとても重要な仕事です!
大野山林_エゾタツナミソウ。
撮影者/第一事業部 山口
三戸山林_切捨間伐作業。
撮影者/本州事業部 辰巳
十弗山林_アカアシクワガタ。
撮影者/帯広山林事務所 菊池
沼田山林_マイマイガ幼虫。
撮影者/第一事業部 山口
大野山林_瑞々しいブナ。
撮影者/第一事業部 川中
大野山林_選木調査中。
撮影者/第一事業部 川中