福島県　田代山林。

まだまだ暑いですが、鈴虫やコオロギの鳴き声が聞こえるようになり、都会でもトンボの姿を見かけ、少しずつ秋の訪れを感じています。
今回は、福島県にある田代山林をご紹介します。

○山林概況

森林の所在：福島県南会津郡南会津町（栃木県/那須塩原駅から車で約2.5時間）
内訳：人工林225ha/天然林774ha
人工林樹種：カラマツが約8割、その他スギ
主要な生き物：ニホンジカ、カモシカ、ツキノワグマ

○山林の特徴

福島県南会津地方にあり、標高1,926メートルの田代山山頂には、高層湿原を含む一部が尾瀬国立公園に指定されています。比較的簡単に登山できることから、春から秋にかけては多くの登山客で賑わいます。

近年は、クマやニホンジカにより、スギやヒノキの皮が剥がされる被害があり、整備を行っている最中です。
下左写真を見ると紅葉のように葉が赤くなっていますが、残念ながらこちらは樹皮が剥がされ、葉が枯れているのです。下右写真のように、赤銀テープ巻いて被害を防いでいます。

○田代山　山開き

2022年6月に田代山の山開きがあり、当社関係者も参加しました。例年、式典と安全祈願祭が実施されていましたが、今年も残念ながらコロナ禍により中止となりました。ですが、約100名の登山客が山開きに参加されていました。

その日は生憎の雨でしたが、約2時間で登頂しました！山頂付近の気温は約5℃前後。山頂の一部ではまだ残雪が見られ、寒さ、雨と霧で視界が悪い中、湿地に敷かれた渡り板の上を慎重に歩行しました。イワナシやチングルマなど季節の植物もいくつか見ることができました。
帰りは、登山道ふもとの湯ノ花温泉とお蕎麦（裁ちそば）を堪能しました！

晴れてる日はこのような風景です！

○今後の施業方針

今後も、希少な高層湿原を中心とする国立公園地域を保全し、人工林においては適正に保育、管理してまいります。