2021.07.31
森のギャラリー
毎日暑いですね。連日体温を超える気温がニュースで報じられています。
今回は三重県 三戸山林の「道草刈」についてご紹介します。
三戸山林は歩道を歩くことが多く、道の維持管理が非常に重要です。しばらく草を刈らないとどこが歩道かわからなくなるため、山を管理する上で必要な作業となります。
刈り払いの対象となるのは、ほとんどがシダ類で、人が隠れるぐらいの高さまで草が伸びる上、茎が固く、刈り終わった後の尖った茎で足を怪我することもあり、作業者にとっては非常にやっかいです。
梅雨時期から夏前に下刈にからめて行います。
乾燥している時に作業を行うと、花粉や砂埃が舞い作業がし辛くなるため、雨に濡れている方が花粉や埃が地面に流れるので、作業効率が上がるためです。少し雨が降っていた方が暑さも和らぐので、作業しやすいのです。
※下刈とは、造林地で苗木の成長を阻害する草を刈る作業、道草刈は、道に生えた草を刈る作業のことをいいます。
道草刈も下刈も同じ刈払機を使用します。
刈払機を使用しているときは、近くに人がいると非常に危険です。刈払機のキックバックによる負傷や、石などが飛散して人に当たってしまう事故が多いためです。
周囲の確認はもちろん、作業者間の距離は15m以上取るように気を付けています。刈払機のエンジン音や耳栓などをして周囲の音が聞こえないので、作業者に近づくときは「正面から」が鉄則です。
暑い時期の作業のため、熱中症とハチ対策は必須です!
まず熱中症対策。塩分補給の塩飴や塩タブレット、冷感スプレーは常備しています。また、水分補給も各自行っています。
次にハチ対策。
山には毒を持っているスズメバチやアシナガバチが生息しています。
草刈をする場所では、草や木の枝などの茂みに紛れて巣を作っていることが多く、誤って刺激してしまうとハチの大群が襲い掛かってきます。そのため、ハチ撃退スプレー、刺されてしまったときに毒を吸引する器具、アナフィラキシーショックの症状の悪化を抑制させるための注射(エビペンといいます)を持ち歩いています。
この作業は装備品が非常に重要です。
ヘルメットにフェイスシールドを装着、長袖の空調服と長ズボン、鉄芯入りの地下足袋と安全脚絆、防振機能が付いたハチの針を貫通しにくい手袋を身に付けます。
過酷で危険も伴いますが、無理せず気を付けながら作業してまいります。
似湾山林_近頃の若いキツネは逃げません。
撮影者/平取山林事務所 齋藤
大野山林_ツルを巻き込んでいます。
撮影者/札幌山林事務所 山口
沙流山林_アシナガバチです。
撮影者/平取山林事務所 安彦
三戸山林_甘酸っぱいヤマモモが鈴なりになっていました。
撮影者/長島山林事務所 辰巳
三戸山林_炎天下,急斜面での下刈りは大変な作業です。
撮影者/長島山林事務所 辰巳
長島山林事務所の外です。ツバメに4羽の雛が誕生しました。
撮影者/長島山林事務所 川中