2021.02.26
森のギャラリー
関東以南では、心地よい日差しの暖かさと同時に花粉でお鼻がもぞもぞする春の季節になりました。
今回はまだまだ雪深い北海道北西部にある初山別山林での仕事の様子をご紹介します。辺りは真っ白な雪景色。当日は晴れていましたが、雪が50~60㎝ほど積もっていました。例年2~3m積もることもあり、当社が管理している山林でもかなりの豪雪地帯です。積もったばかりの雪はふかふかして足が沈んでしまうので、1月から2月頃の重い雪が積み重なった状態になってから(「雪がしまる」といいます)現地へ向かうようにしています。
山林に到着しました。車で辿り着けるのは除雪されている公道までで、その先は、当然車が入れません。そこで活躍するのが「スノーモービル」。現在当社では3台保有しており、この季節は大活躍しています。排気量は500cc、最大80㎞/時のスピードが出ます(実際は安全のために出しません !)。中型バイク程度の大きさがあり、実際に運転する時には、体重移動をしながらカーブに入るなど、バイクを運転する感覚で操作します。公道を運転しないので、ナンバープレートも運転免許も不要ですが、当社の社員はライセンス講習会を受講したり、安全に運転できるように熟練者から指導を受け、おおよそ練習して2ヶ月程度で運転できるようになります。
但し、どんなに運転が上手くなっても、ちょっとした状況判断ミスで、大変な目に遭うこともあります。例えば、スノーモービルは、雪がしまっているときは走りやすいのですが、時には雪に埋まり動けなくなってしまうことがあります。そのときは、穴を掘って傾斜を付けて脱出したり、周りの雪をせっせと固めて上に持ち上げたりと、とてつもない労力を割くことになります。想像してみてください。中型バイクを掘り起こす作業、それも人力です。
山林内での作業は、安全のため、基本的に2人体制で行います。この日は来年度事業の標準地調査や皆伐事業の現地確認を行いました。雪上で作業する際は、雪に足を取られないよう「スノーシュー」を着用しています。わざわざ雪が積もったときに作業に入るのには理由があります。この地域はササの繁茂が旺盛で、その高さは1mを超えます。このため雪のない季節では前方の確認が取れずに非常に危険であること、ササを刈りながらの作業となりとても労力が掛かることから、ササが積もった雪の下に埋もれる冬に作業をするのです。
冬の調査で気を付けなければならないことがあります。
自分は雪の積もっている上に立っているので、木の高さがその分低く見えることです。木も雪で埋まっていることを考えて調査するように気を付けています。
作業後、スノーモービルを運転しながら専用の牽引トレーラー上で運転しながら車に乗せます。この運転もコツが必要です。
一部の社有車にはヒッチメンバーと呼ばれる部品が取り付けられており、ここにトレーラーを取り付けてスノーモービルを運搬しています。下の写真の赤い○印がヒッチメンバーです。
12月に平取山林事務所、事業所で年1回の神事を北海道 穂別山林で行いました。神事では「安全第一」「ゼロ災」「新型コロナウイルス収束」をお祈りしました。
撮影者/平取山林事務所 齋藤
きれいな作業道が完成しました。
撮影者/長島山林事務所 川中
てんとう虫に出会いました。春の訪れを少しずつ感じています。
撮影者/長島山林事務所 川中
沼田山林です。町から近く作業現場でこの積雪量。山林内は、人がすっぽり埋まるほどの積雪量になります。
撮影者/札幌山林事務所 阿部