2020.08.20
森のギャラリー
暑さとセミの声もひときわ増していますが、森の木かげでは時折涼しい風が通りぬけていきます。
今回は、日々活躍している林業機械の「点検」について、ご紹介したいと思います。
先日、当社では全国で保有する林業機械について、一斉に点検を行いました。
点検は、安全に機械を使用するために欠かせない大切な業務です。
では、日々どのようなメンテナンスを行っているか、紹介していきます。
当社では、伐採や集材をメインとした車両系機械が日々稼働しています。過酷な状況でも耐えられるタフで高性能な機械ですが、消耗する部品もあり、定期的に点検することを義務付けています。
では日々の点検はどのような種類があるでしょうか。
実施する時期によって、以下3つの点検を主に行っています。
①作業前点検 ②月次点検 ③年次点検(特定自主点検)
作業前の点検はとても重要です。機械毎の点検項目をまとめた表を用いて機械の稼働前に行っています。
また、車両系建設機械は、1年以内に1回の年次点検と1ヶ月以内に1回の月次点検を行わなければなりません。
点検をして終わりではなく、記録を残し定期的に点検が行われているかチェック出来る体制としています。
当社の林業機械の点検について、一部ですが写真と共にご紹介します。
エンジンの点検では、可燃物の推積の確認、エンジンオイル漏れや燃料漏れがないかを重点的に行い、旋回装置周りでは、枝葉が詰まっていないか、油圧ホースの劣化や裂け等もチェックします。
可燃物の堆積、オイルや燃料漏れは火災に繋がる危険が高いので、コンプレッサーなども用いながら丁寧に清掃を行っています。
油圧ポンプ周りに堆積物等が溜まっていると、油圧に影響を及ぼし荷台を上げ下げするシリンダ部分が正常に稼働しないことがあるため、推積物は必ず除去するように心がけています。手の届かない隙間の枝・葉を取り除くことも重要で、マジックハンドを用いてひとつひとつ取るなど工夫をしています。ただ、のぞき込む姿勢となり、腰を使う大変な作業でもあります。
以下に、その他の主な点検ポイントをまとめました。
●エンジン周り エンジン室やスターターケーブルの損傷、エンジンオイル漏れ、燃料漏れ
●旋回装置周り 油圧ホースの油漏れ、可燃物の推積
●ポンプ周り フィルターの油汚れ、燃料漏れ 仕切り版のはずれ、損傷
●バッテリー周り 各端子のゆるみ、損傷 工具類の放置や可燃物の推積 バッテリーの液量
●運転席 消火器の点検、運転室内の清掃
定期点検は、正常に稼働することを確認するものですが、目的は安全に使用するためです。整備・点検をされていない機械に乗るのは危険を伴い、故障や事故につながる要因になります。こまめな点検により、将来的な大きな整備コストを抑えることにもなり、早期に整備が必要な箇所を発見し予防整備を心掛け、不意の故障や事故を防止することで、安全な作業環境を作ることが出来ます。結果として、適切に点検・整備することが機械を安全で長持ちさせることにも繋がります。
大きなナラの木はユニークな形に育ち子供に戻った気分でついつい登ってみたくなります。
撮影者/平取山林事務所 菊池
「山火事注意」森林管理にはかかせない言葉です。山林のゲートには看板や旗を必ず掲げています。
撮影者/平取山林事務所 安彦
撮影者/平取山林事務所 菊池
撮影者/長島山林事務所 川中
撮影者/平取山林事務所 菊池
撮影者/長島山林事務所 川中